◆寄木象嵌家具について
ルネッサンスの15世紀以来、木の薄板を貼り合わせて絵画的な表現や文様を
つくるやり方が、
行われてきたナンシーのアールヌーヴォー家具は、この技術を取り上げナンシー派の世界である。
自然からのインスピレーションの装飾をつける。
これはパリの家具とはもちろん異なるのである。
◎ルイ・マジョレル(1859〜1926)
初めパリの美術学校に学んだが、父の死により家具と陶芸を扱う家業を継ぐガレと並んで、
より個性的な追求を試みたナンシーを代表する家具作家として活躍。
1900年のパリ万国博では、食堂・寝室家具・インテリア≪睡蓮≫を発表。
ガレとの違いは、ガレがロレーヌ地方の木であるナシやリンゴの柔らかな材質を好んでいるのに対して、
紫壇やウォルナットやチーク材の様な堅い木を好み、より彫刻的なフォルムをみせて男性的である。
